糖尿病療養院指指導士のつぶやき
一人で悩まずに、みんなでサポートします。
糖尿病療養指導士・看護師 今村
こんにちは、看護師の今村です。
糖尿病治療を生活の中に取り入れて頑張っている方は沢山いらっしゃいます。
今回は30代の男性患者さんのお話をさせていただきます。
Aさんは会社員で普段はデスクワークが多い方です。血糖値を良くしたいと思っているのですが、なかなか生活習慣が変えられません。HbA1cが高くなると運動を頑張って7%台になり、またしばらくすると8~9%台にもどるといった繰り返しでした。良くならないことを一人で悩んでいたようです。
Aさんのことを心配した職場の上司の方が、糖尿病をどうやって管理していけばよいのか先生に相談したいとAさんと一緒に来院されました。先生から説明を受け、同席された上司の方も理解され、Aさんは治療に専念するための休暇をもらえることになり、教育入院することになりました。
教育入院では糖尿病の食事療法や運動療法の勉強をするのはもちろんです。さらに専任の看護師が患者さんに付き、いろいろお話を聞きます。その中で、患者さんの問題点をみつけ、どうすれば問題点を改善できるかをスタッフで話し合います。そして患者さんにできることから実行してもらえるようにアドバイスします。
Aさんはお付き合いなど外食が多く、家でも食事を気にせず食べていました。Aさんは食事療法が問題でした。普段の食事を作られるお母様にも来院してもらい栄養指導を受けていただきました。
退院後のHbA1cは5%台とよくなって、本人も大変喜んでおられます。今は病院食より少し減らしているそうで、少し頑張りすぎていないか心配です。Aさんの努力もありますが、職場の方や家族の協力があり血糖値の改善につながったと思います。糖尿病の血糖コントロールは、家族や友人、身近な人の協力がとても大切だとつくづく感じました。
糖尿病と診断されると、今までの生活習慣を大きく変更しなければいけないことがあります。患者さん1人で食事、運動習慣を変え、継続して取り組むには大きな努力が必要で時に負担になることもあります。家族や周りの方に糖尿病のことを理解し応援してもらえると、患者さんは治療に積極的になり、上手に糖尿病と付き合っていくことができます。
私達は専門医とともにチームで、一人一人の患者さんに一番ふさわしい治療を考えています。患者さん、家族の皆さん、日常生活の不満や不安などの悩みがあれば、私達にいつでも相談してください。少しでも患者さんのお役に立てればと日々思っています。