糖尿病療養院指指導士のつぶやき

糖尿病ケアルームと療養指導

糖尿病療養指導士・看護師 今村

皆さん、こんにちは。療養指導士の看護師今村です。
最近、月に1~2回病院に通うようになりました。
仕事帰りに行くのですが、診察まで1時間以上も待つことがあります。
疲れているうえに、家に帰ってご飯も作らないといけません。
面倒だなぁ、今日はやめておこうかなぁと思ったりします。
すみれ病院に通院されている患者さんのなかには夜診が終わってから仕事に行くという方もおられます。患者さんも大変なんだろうなぁと思うこの頃です。

糖尿病は自覚症状がない場合が多く、薬をだされていないと通院しなくてもいいんじゃないかと思われる方もいるかもしれません。しかし、症状がないからといって放置しておくと、あとあと様々な合併症で悩むことになります。忙しいなか通院することは大変だと思いますが、ご自分の体のためにきちんと診察を受けることが大切です。

診察は、糖尿病の患者さんにとってご自分の療養生活を振り返るよい機会となります。受診時に検査をすることで、それまでの生活習慣がデータとして表れます。たとえば、HbA1cは過去1~2か月の血糖値の平均を表します。つまり、この1~2か月どのような血糖コントロール状況だったのかがわかるのです。患者さんと検査のデータを見ながら、療養生活で良かった点や改善できる点などを一緒に考えます。そして、今後の自己管理に役立てていただきます。

ある患者さんですが、HbA1cが悪くなっていたので、診察前に話を聴かせていただくと
「おかきが好きで今月はおかき食べすぎてん。嫁さんはちゃんと食事療法してくれてるよ。
おかき食べたら嫁さんに怒られるから、おかきは棚に隠して、嫁さんのおらん時に内緒で食べてるねん。これからはちょっとおかきへらすわな」と笑って話されていました。
家族から注意をうけることがストレスになったり、隠れ食いをしていることに後ろめたさを感じていたのですね。おかきを食べてもよい方法を一緒に考えました。糖尿病を持ちながらの生活は本当に大変だと感じています。

すみれ病院には糖尿病ケアルーム(糖尿病療養相談室)があります。
ケアルームでは糖尿病患者さんやその家族の方が、糖尿病と上手に付き合いながら療養生活を送れるよう、糖尿病療養指導士が療養相談をおこなっています。
療養生活上での疑問や悩み、不安はもちろん、先生の前では緊張して言いにくいことでも、いつでもお話をうかがいます。
いろんな話をしていただいて、療養上のポイントを一緒に考えることで、皆さんの心の負担が軽くなったり、自分でできることがみえてくると思います。
私達は専門家として皆さんを支援できるように協力していきます。私は毎月患者さんとお会いするのを楽しみにしています。患者さんが病院に来るのが楽しいと思ってもらえるよう頑張っていきたいと思います。

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