糖尿病療養院指指導士のつぶやき

備えあれば憂いなし

糖尿病療養指導士・看護師 中山

こんにちは。中山です。 
3月11日に起こった東日本大震災からもうじき6ヶ月がたとうとしています。 
今もあの真っ黒な津波の映像を見ると本当に胸が痛みます。
今日は台風、避難所生活を強いられている沢山の人たちがいることを忘れてはいけないと思いながら日々過ごしています。 
 今回の地震で気付かされたことは、災害時対策の指導の大切さです。
 日々の生活は、安心して過ごせており、誰も災害が起こるなんで考えてもいないと思います。
 東日本大震災を機に私自身も今までの指導を見直しながら、災害に備えてのお話をしたいと思います。
 震災にあわれた糖尿病患者さんの声ですが、物流停止による食料調達が非常に困難だったこと、食料確保のため列に並ぶだけでも体力を消耗する、インスリンが少ししか手元になかったため意地になってインスリンがある自宅まで6時間もかけて夜中まで歩いて帰った、精神状態も食事も運動も、平常時にできていたことが全くできなくなり、異常の状態になります・・・、等々。
 避難所ではパンやおにぎり、カップラーメン、お菓子など炭水化物を多く含む食品がどうしても多くなってしまいます。
これらは重要なエネルギー源ですが、その一方で血糖を上げる食品でもあります。 このような食事のため高血糖で救急搬送された方もいたそうです。 
また、地べたに座ることが多い生活で、精神的ストレスも多く、また空調も悪く、寝不足になっている状態にあります。
睡眠は疲労回復や精神安定に重要です。糖尿病の方では、不眠がつづくようなストレス環境は血糖値を上昇させてしまいます。 
災害時に備えて、日頃から「こんな時はどうするか」といことを主治医や看護師に確認しておくことは大切だと思います。
 例えば、シックディの時ことも含め、インスリン・経口薬と食事量との関係、低血糖症状の時の対応の仕方等・・・ 
糖尿病ネットワークのホームページでは、「災害に備えて」ということで、災害対策に関する情報が見れます。
最後に、災害時の備えに関するアンケート結果から【非常時に持ち出し袋に入れたいもの】が載ってましたので皆さんにお伝えしたいと思います。 
安心な平常時にこそ災害に備えて準備しておていただきたいと思います。 
1.糖尿病薬、インスリン注入器具、血糖測定器セット2.通院先の連絡先、糖尿病連携手帳、自己測定ノート、お薬手帳など3.飲料水4.低血糖対策食品(ブドウ糖など)5.ペンライト(停電時でも注射を打てるよう)6.その他 ・ケガの応急手当用品、消毒薬 ・除菌ウエットティッシュ(手や体が拭ける) ・感染防止用マスク ・保存食・軍手・靴下・タオル・使い捨てカイロ・・・・以上です。

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