こんにちは。糖尿病療養指導士・薬剤師の安室です。
今回は糖尿病のことに直接関係はないのですが、最近増加している子どものお薬の誤飲事故についてお話したいと思います。
子どもによる誤飲事故でたばこに次いで多いのは実はお薬なんです。
お子さん自身が服用している薬を飲んでしまう場合もあれば、親が服用している薬を飲んでしまう場合もあります。
医薬品を誤飲すると、時には重篤な健康被害が生じるおそれがあり、小さなお子さんがいるご家庭では医薬品の保管には以下のような注意が必要です。
●子どもの手の届かない、見えない所に保管しましょう
1メートル以上の高さの場所や扉のある場所などに置いても、子どもが踏み台など足場を使ったりして取り出すケースがあります。鍵のかかる場所に置く、取り出しにくい容器に入れるなど、複数の対策を講じましょう
●服用後はそのまま放置せず元の安全な場所に片付けましょう
服用後に保管場所に戻し忘れたものを子どもが誤飲する事故がみられます。服用後は速やかに元の安全な場所に片付けましょう。
●年齢や発達段階によって事故の特徴が変化します
子どもが成長するにつれて、起こりやすい事故の特徴が変化します。お子さまの年齢や発達段階に応じた管理を心掛けましょう。
子どもが誤飲すると入院が必要になるような重い中毒症状を呈する医薬品(向精神薬、気管支拡張剤、血圧降下剤、血糖降下剤)もあります。糖尿病のお薬もそういったリスクが高いお薬の一つです。
お子さん、お孫さんが間違って誤飲してしまわないよう、今一度お薬の保管状況を確認してみましょう。
また、万が一誤飲事故が起こった場合は勝手に判断せず、専門の相談機関に相談してください。
医薬品名、摂取量、発生状況、お子様の状態などを確認したうえで連絡し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
<子どもが医薬品を誤飲した際の相談機関>
中毒110番・電話サービス(通話料は相談者負担)
【連絡先】大阪中毒110番(365日24時間対応) 電話072-727-2499
つくば中毒110番(365日9-21時対応) 電話029-852-9999
小児救急電話相談(通話料は相談者負担)
【連絡先】#8000番(プッシュするとお住まいの都道府県の相談窓口に自動転送されます)
<参考>「消費者安全法第31条第3項に基づく経過報告 子どもによる医薬品誤飲事故」