糖尿病療養院指指導士のつぶやき
水分補給に適した飲み物
糖尿病療養指導士・栄養士 勝本
猛暑日が続いておりますが、みなさん体調は崩されていませんか?
前回のブログでは熱中症対策や水分補給についての話がありました。
今回は水分補給に適した飲み物についてお話します。
水分補給は基本的には水・お茶がオススメです。
最近、見た目は無色透明で水と変わらず、でも飲んでみると味と香りがついている「フレーバーウォーター」と呼ばれる飲み物が増えています。
外来でお会いした患者さんの中にも「水分補給に普段は水を飲んでいます。少し味がする水です。水なので大丈夫ですよね?」と質問される機会が何度かありました。
そこで、スーパーやドラッグストア、自動販売機でよく見かける種類の「フレーバーウォーター」について調べてみました。
まず、原材料名をみてみます。
「原材料名:ナチュラルミネラルウォーター、糖類(果糖、砂糖)、塩化Na、ウンシュウミカンエキス、酸味料、香料、塩化K、乳酸Ca、酸化防止剤(ビタミンC)」
原材料名は、使用した原材料を全て重量順に表示するのが原則となっています。
ということは、ナチュラルミネラルウォーターの次に多く入っているのは「糖類(果糖、砂糖)」になります。
次に栄養成分表示をみてみます。
「栄養成分表示100ml当たり:エネルギー17kcal、タンパク質0g、脂質0g、炭水化物4.3g、ナトリウム30mg」
この商品は1本555mlなので、「エネルギー17kcal×5.55=94.5kcal、炭水化物4.3g×5.55=23.9g、ナトリウム30mg×5.55=167mg(食塩相当0.4g)」が1本に含まれています。
飲み物の栄養成分表示で「炭水化物」に当たる部分はほとんど「糖類(果糖、砂糖)」になります。
ということは、1本飲むと砂糖23.9g(3g入りスティックシュガー約8本分)と糖類由来のエネルギー94.5kcal、塩分0.4gを摂取することになります。
水分補給としてフレーバーウォーターを飲んでいると血糖値は上昇してきます。
食品だけでなく飲み物を買うときも栄養成分表示と原材料表示をみることがオススメです。
糖類が入っていない水・お茶で正しい水分補給をして暑い夏を乗り切りましょう!