糖尿病療養院指指導士のつぶやき

シックデイとは?

糖尿病療養指導士・看護師 高尾

こんにちは、看護師の高尾です。
暑かった夏も終わり、もうすぐ冬。一年はあっという間ですね。
さて、寒暖差の激しい今の季節。風邪を引いたりと体調を崩されている方も多いのではないでしょうか?

 今回はそんな体調を崩しやすいこの時期に注意してほしい「シックディ」についてお話したいと思います。

「シックディ」とは日本語で「病気」の「日」のことで、糖尿病の患者さんが糖尿病以外の病気にかかった時のことをいいます。
例えば、風邪や発熱、下痢、嘔吐、または食欲低下のために食事が出来ない時のことなどです。
普段、糖尿病と付き合っている皆さんは「血糖コントロールがとても大切」だという事は十分承知かと思います。
しかし、体調を崩されている時は、インスリンの働きが一層悪くなり、食事をとらなくても血糖値が高くなることが多いので注意が必要になります。
そして、血糖コントロールが乱れると風邪や発熱、下痢などの病気も治りにくくなります。とても怖い悪循環ですね。
ですので、シックディでは血糖コントロールの乱れを最小限にすることが大切で、シックディに対する自己管理が重要になります。

そんな時にお役に立つ「シックディ・ルール」というものがあるのでぜひ参考にしてください。

「シックディ・ルール」
ルール1:暖かく、安静にする
              ー体力の消耗を防ぎ、抵抗力もたかまります
ルール2:食事・水分・ミネラルを補給する
              ー脱水を防ぐため、水分は1〜1.5?を目安に摂取しましょう
ルール3:病状をこまめにチェックする
              ー血糖、体温、食事量、自覚症状などをこまめにチェックし、
        異常を早期に発見します
ルール4:早めに病院に連絡する
              ー遠慮せずに、迷わず連絡をしてください

これが、基本のルールです。
その他、糖尿病の飲み薬を内服されている方は、普段どおり食事ができるときは薬の量の変更は必要ありませんが、食事が摂れない場合は飲み薬の調整が必要となります。
そして、インスリンを使われている方は食事が摂れないからといって勝手に中止するのではなく主治医と相談する必要があります。
特に、1型糖尿病ではインスリンは絶対に中止してはいけません。
当院では「シックディ時のお薬チェックシート」というものを事前にお渡ししていますので、受診時に主治医に相談してみて下さい。

そして、最後に早急に受診が必要な場合です。
・脱水症状があるとき、食べれない時
・意識がおかしいとき
・下痢、吐き気、腹痛が続くとき
・38℃以上の熱が2日以上続くとき
・350mg/dl以上の高血糖が続くとき

このような時は遠慮せず早急に受診して下さい。

以上がシックディの時の注意点です。
これからどんどん寒くなっていきますが体調に注意し、ぜひ大切な方たちと楽しい年末を迎えてくださいね。

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